前穂高岳北尾根  平成24年7月27日〜28日  丹波山岳会   メンバー=イッポ・イク・アベ・スッチー・ゴン
 
  透き通ったアイスブルーの流れが清々しい梓川、酷暑の日本にこれほど冷涼な川があることが結構うれしい。
 河童橋は観光地のまっただ中、穏やかな風土の国であることを感じる。見上げれば、これから登らせていただく前穂高の頂上がくっきりと望まれる。
 午前8時に上高地を出発、明神、徳沢、横尾すべて休憩をとりゆっくりと歩む。午後2時30分涸沢に到着。すでにデッキやテント場はにぎわっている。
さっそくよきテント場を探し、残雪を取り除き水平面を確保、都合2張りのテントを設営。午後3時30分からデッキにて夕食とビールをいただき赤ちゃん時間
(午後5時40分)に就寝。夜半通り雨あり。
 28日午前4時起床、素晴らしい朝焼けの中、午前5時30分にテント場を後にする。
 今年の涸沢カールは残雪が多く、谷筋は頂上の稜線付近まで雪稜が続いている。
 5峰ー6峰コルまでも軽アイゼンでは危険な状況、最上部でガレとなり午前7時過ぎにコルに到着。このころから北穂高方面にガスがかかり始める。
 4峰まで軽快にステップを踏み、3峰でロープ1本に4名が入るスピード登攀で割とスムーズに2峰に到着。このころからコバルトブルーの空と縦縞の
残雪模様をチョイスした穂高連峰がくっきりと姿を現し標高3,000mでの素晴らしいバリエーションを楽しんでいただくことができた。
 2峰懸垂点では、前穂高の頂上から登山者の方々が珍しそうにこちらを眺めておられ、彼らにもこの素晴らしさを知っていただけたならと思い頂上
に向かった。
 頂上から足早に岳沢まで下り、夕刻上高地に到着し、なんとなく前穂高を見上げるとかすかに微笑んでおられた。
   
 残雪のテント場にて 涸沢カールの真ん中を進む
   
 涸沢槍を後方に臨み高度を稼ぐ 3峰から奥又白池方面に広がる花畑 
   
2峰基部にて   核心部下部にて
   
同時登攀   前穂頂上直下
   
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