甲川  下ノ廊下から上ノ廊下遡行 (午前9時30分入渓午後6時終了)  丹波山岳会 平成21年8月8日 丹波山岳会メンバー=方山・谷後・須藤
 夏季天候不順の集大成とも言うべき今夏。甲川に行ってきました。

 さて、鶯橋で出発準備の時、○後のオッちゃんがいつものようにズボンのベルトを「ワラ縄」状のものから今回は「白の綿のひも」
状の物に変えられているのを見てこの進歩が果たしていいものかどうか迷うところであった。

 毎年、核心部で強烈な寒さに耐えなければいけないので今日は少々遅めに出発。天候は霧後小雨後時々曇り。水量は多目。
 下ノ廊下の天王滝から豪快に水流煙幕が上がっている。スッチーが淵に飛び込み突破を狙うが昨年までの残置が撤去された
のと本日の強い水流のため突破ならず。
 高巻きから眺めるこの淵の右岸には行く筋もの水流が落ち込んでおり水量の多さが推し量られる。11時ごろ、下ノ廊下核心部
の斜漠で九州からこられている4人パーティに追いつきここで30分ほど停滞。岩の上で休んでいると上流方向から生暖かい風が
頻繁に吹いてくる。この湿った風が水面で冷やされ霧が発生し先のゴルジュが霞んで視程が30m程となる。
彼らが通過後スッチーが取り付くが斜漠右の残置テープがすべて撤去されており何回か水流に足をとられ曝し場に転落。○後さ
んもこの斜漠で撃沈、左のハング状の岩をアブミと引っ張り上げで通過。

 中ノ廊下「冑滝」は右岸草付を登りる。標高600m付近の二股で九州パーティは泊りとのことで我々が追い越し上ノ廊下へと急
いだ。
 廊下最初の滝もスッチーがリード泳いで何とか中央の水流を乗り越えて左岸の残地に辿り着き通過。次の滝も泳いで右岸の残
地にアブミ掛けて乗り越す。廊下最後の滝は左岸をトラバースする。このトラバースの残置がいやらしく補強を試みたが次回の課
題とする。

 毎回、チャリのデポ地までヒィヒィいいながら藪漕ぎ急登を強いられており今回は、秘密兵器「エレジイナビ」を持参。結局最短
距離で詰めれたもののしんどさは変らず。堰堤上に立派な登山道があるらしいが今回も発見できず。
  ショルダーで越える最初の滝 天王滝の出演によりさらに幻想性を増す淵
あちこちから水流が落ちる淵 下ノ廊下の抜け口の懸垂
上ノ廊下最初の難関。右の水位流を突破して取り付く 突破後、落ち口の右上テラスで後続をビレイする
上ノ廊下二つ目の難関。泳いで落ち口左に辿り着く 右岸の残置を使いアブミで乗り越す
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